高砂人形は結納品(*1)のひとつです。
年を重ね仲の良い幸せな夫婦になれるようにと
夫婦和合長寿の願いが込められています。
ことわざの「お前百まで わしゃ九十九まで」(*2)は、
妻が夫にに対し、共に白髪になるまで仲睦まじく暮らしましょうと
願った言葉です。
「相生の松」があります。この「相生の松」は一つの根から生え、
雌雄(雄:黒松、雌:赤松)の幹に分かれていることから、
神木とされ相性の霊松と呼ばれました。
それぞれの松を尉(じょう:おじいさん)と姥(うば:おばあさん)と見立て、
おじいいさんとおばあさんは松の木の精霊とされており、
結婚式にはなくてはならない夫婦和合や長寿の象徴とされるようになっています。
また、おじいさんの持つ熊手は「福をかき集める」、
おばあさんの持つ箒(ほうき)には「邪気を払う」という意味があり、
夫婦が力を合わせて寿福を集め厄払いをして家庭を守るというものとなっています。
世阿弥によって作られました。
『高砂や、この浦舟に帆を上げて・・・』という謡曲がありますが、
こちらは夫婦和合(夫婦が仲睦まじく過ごし、子孫が繁栄するように
神様へお願いすること)を謡ったもので、結婚式等で謡われることが多いです。
この『能』の高砂に因み、能の衣装を着たおじいさんとおばあさんが縁起物となり
高砂人形が作られました。
*1
結納の際に、女性側が用意するものとして
高砂の絵が描かれた掛け軸を床の間に飾ることもあります。
*2
お前百まで わしゃ九十九まで 共に白髪の生えるまで
お前は夫、わしゃは私(妻)を指します。また百までを「掃くまで」、
九十九までを「熊で」とかけてると言われています。
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